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色々彼氏 。【短編集】

第21章 【俺様】×【クリスマス】


「悪ぃな、ほんと。クリスマスだから、2人で出掛けようと思ってたのに。」
蒼依が、申し訳なさそうに眉を下げて謝る。

「良いの良いの、気にしないでよ。」
首を横に振ってそう言うと、蒼依は少し悲しそうな顔をした。

確かに楽しみだった分ちょっとだけ…いや、かなり寂しいけど、
いくら彼女でもワガママはダメなことくらい知ってるから。

「外せない仕事なんでしょ?仕方ないよ。」
「それは…そうなんだけど。」

「でしょ?ほら、蒼依らしくないって。」
いつもは俺様な蒼依らしくない。

「私なら、平気だから。」
本当に気にしないで、と想いを込めて笑い掛ける。
すると、蒼依も少しだけ悲しそうな顔のまま私に微笑んだ。


「はぁ…」
あの時蒼依の前では強がったものの、本当は悲しい。
やっぱりクリスマスだし、恋人と一緒に過ごしたいのが本音なわけで。

起きたのは良いものの、やっぱり暇だ。

元々は2人で出掛ける予定があったから、
私の方は仕事は休みを取ってしまっているし。

1人、ただ呆然としているのに飽きた私は、少し目を瞑った。


「……ん、あれ……」

気が付くと眠っていたようで、結構な時間が経っていた。
お昼頃に起きておきながら二度寝して夕方だなんて、どんだけ寝るんだ…私。
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