第60章 【家庭教師の先生】×【運命】

｢絶対絶対、そうだと思うんだ。｣

これが運命だと親友は言う。
どうやら一目惚れだったらしい。

なんだか珍しく楽しそうで、
見ているとこっちまで楽しくなってくる。

｢なんでそう思うの？｣
｢一目惚れだったし、
なんか昔から知ってるみたいな……そんな気がしたから｣

キラキラと目を輝かせて相手を見る。
嘘をつく様な子じゃないから、本当なんだと思う。

運命なんて、なんだか素敵だなぁと考える。

｢じゃあ告白してみたら？｣
｢えっ、それは引かれちゃうんじゃ…｣

｢引かれたならそれは運命じゃないんじゃない？｣
｢……そっか、そういう考え方もあるか…｣

｢まあ、頑張ってよ。｣

なんとなく。根拠はないけれど。
上手くいくような気がした。言わないけれど、

応援しているのは本当だけど
親友が離れていってしまいそうで寂しくもあった。