第5章 【幼馴染】×【取り合い】
「もう、2人共どうしちゃったんだろ…。」
あの後、2人で気まづくなったまま学校へと付いた。
「雨衣、見つけた。」
肩をぽん。と叩かれる。この声は蒼依だ。
「…蒼依。」
「空になんかされた?」
「蒼依が言えることじゃないでしょ!」
私がはぁ、と溜息を付くと、蒼依は言った。
「空も、お前に選んで欲しいんだろ。」
珍しく真面目な表情の蒼依。
いつもの余裕そうな表情とは裏腹な表情に、私は少し格好いい。なんて思っていた。
「…これが最後のアピールだ。」
「好きだ。雨衣が。空は親友で、でも…雨衣だけは譲れない。…だから俺を選んで欲しい。」