第5章 5.いつのまにか
松本「ん、じゃあ…さいなら」
やっぱり今日の松本先生も素っ気ない
二宮「あれ、大野さん来ねぇの?」
『え?あ、ほんとだ……美術室かな』
二宮くんに言われて気づいた。
いつも来てくれる智くんが来ない
二宮「ん、じゃあね」
『うん。ばいばい』
二宮くんの背中はやっぱり猫背で、
やっぱりどこか寂しそうだった。
そんな背中を見てから、
教室を出て智くんがいそうな、
美術室に向かった。
ガラガラ…
『さと……し、くん……』
美術室のドアを小さく開けると、
そこには智くんと誰かがいた。
短いスカートはきっと女の子の証拠
智「んふふ、あ~そういうことぉ?
なーるほどね、そうすればいいのかぁ」
そこには優しい目で
彼女を見つめる智くんがいて、
少し胸がズキンってした。