第5章 5.いつのまにか
二宮くんとお昼ご飯を食べる。
智くんは今日来ないみたい…
ちょっと寂しいけど、まぁ我慢だ
二宮「大野さん、来ねぇの?」
『ん?あ、そうみたい。
きっと再試験でもやってるんだよ』
二宮「寂しいんでしょ」
『…………よ、読んだの?』
二宮「っつーか顔に書いてあるし」
今日気づいたこと、
二宮くんはエスパーみたいです。
なんか人の心を簡単に読んじゃう力
『さ、寂しくないよ?
もう立派な大人ですもん、もん』
二宮「大人はもんもん言いませんよ」
『言う大人もいますぅ!』
なぜか、むきになってる自分にも
こんなことしてる自分達にも笑えて、
二宮くんは少し口角を上げて笑った。
『二宮くんは、なに聴いてるの?いつも』
二宮くんが首からぶら下げる、
黒いイヤホンを指差して質問した。
二宮「聴く?」
『……うん!』
片方のイヤホンを借りて耳に入れる。
そしたらアコースティックギターの
綺麗な音が聞こえてきた。