第11章 私たちなりのエピローグ
湊と私は互いにCDを買ったあと二人で店を出た。
「まさか、七華にあうとはな。」
「それはこっちの台詞。」
二人で自販機でジュースを買ってその辺のベンチに座る。
二人で何を話すこともなく、飲み物をのでいた。
すると湊は重い口を開ける。
「なぁ、七華。束縛したいってわけじゃないんだけどさ、最近俺以外の男と二人であってたりするのか?」
不意に湊言う内容に私は
[ばれてたんだ。]
と内心思った。
「ごめん、会ってた。けど湊が思うようなことはないよ。湊が由利さんと会ってた理由と大差ないかな。」
本当は格好つかないし、女の私でもたまには格好つけたい時だってあると思い言うつもりはなかった。
けど、この世界に生まれてから私たちはずっと隣の家同士でそだって、一緒な場所に通ってきた。
湊の時もそうだが、この期に及んでお互い隠し事はできない。
「あのね、湊。私はいっつも湊や逢人に守られてばっかりだったでしょ?だから、私も逢人には無理だとしても、湊には同じように守りたかったの。」
女の私がこんなことをしてもなんの効果もないかもしれない。
むしろ無駄になるかもしれない。
けれどそれでもやるだけやってみたかった。
「だからね、私由利さんと駆け引きしたんだ。私が由利さんの誤解をある人から解くから、湊の噂掻き消せって。」
どんなに小さなことだったとしても、
本人が気にしていなかったとしても、
好きな人の悪い噂流されて悪い気がする人なんていない。
「だから、それを実行しただけだよ。大丈夫、私はずっと湊の側にいるから。」
だから、私は彼にできる精一杯をしただけ。