第13章 合宿 最終日
直「夜久、お前に託す」
そう言ってわたしの背中を押した。
夜久さんは「え?」という顔でわたしを見てる。
直井さんは“じゃ!”と、笑顔を見せて猫又監督と烏養さんの所へ。それを目で追っていくと、いつの間にか武田先生もそこに混ざってた。
あれ?武田先生なんで焦って…って、今はそれは置いといて…
わたしは夜久さんに向き直る。
『あ、あの。わたし「香ちゃんでしょ?」
『!そうです。それです!』
夜「黒尾から聞いてる。それに“てっちゃん”呼びしてるの直接聞いたし」
それを思い出したのかクスクス笑った。