第11章 合宿3日目
『えっと、あそこの角を…ん?』
クリーニングのお店に向かっていると見覚えのある後ろ姿を見つけた。
『岩ちゃーん!』
名前を呼ぶと振り向く彼。
わたしの姿を見つけ、「おう」と、手をあげる。
岩「久しぶり」
『久しぶり!今日部活は?』
岩「今日はオフ日。香は…ジャージ?」
『合宿中なの。で、おつかい中』
岩「そか。どこ行くんだ?」
『クリーニング屋さん』
指差すと、岩ちゃんもそっちの方を見る。
岩「…あのさ、すぐ戻らないとだめなのか?」
『んーん。昼休憩も兼ねてるからすぐじゃなくていいって言われてる』
岩「じゃどっかで茶でも飲むか」
『のむ!丁度お茶でもしちゃおうかなぁとか思ってたとこ』
岩「そうか。それはよかった」
岩ちゃんはそう言って頭を撫でた。