第1章 はじまり
日向くんが素早い動きで正面に移動してボールを受けるが、
ドガンッ
日「ふぐぇっ」
腕から顔面にボールが跳ね返り、そしてそのボールは…
教頭「指導が甘いのじゃないかね?こんな事じゃ体育館は他の部にーーー」
ボガッと教頭先生の頭に当たってわたしの腕の中にボールがおさまった。
影「ヤベッ!スンマセ、ん…っ!?」
みんな一斉に固まる。
菅「だっ大地…!」
スガ先輩の声を聞いて澤村先輩の方を見てみると、頭に何かが乗っている。
横にいる教頭先生の頭には……ない。
わたしはすぐさま澤村先輩の頭のソレを教頭先生へ渡す。
そしてガバッと頭を下げた。
『ご、ごめんなさい!』
チラッと教頭先生はわたしを見て、すぐに澤村先輩に視線を向ける。
教頭「澤村くん、ちょっといいかな…」
澤村先輩は教頭先生の後を追って体育館から出て行った。