第1章 むつご
私は松野カラ松くんが好きだ。
好きなところは、いっぱいある
優しいし、強いし、イタい所もあるけど、それさえも愛おしいくらいに大好き
「どうした、ハニー?」
「んーん、大好きだーって思ったの」
「そうか!俺もハニーが大好きだ」
へにゃって笑うとかわいい所も大好き
大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き。どれだけ言葉にしても足りないくらいだいすきなの。
だから、私だけを見ててほしいのに
「今日だっけ、ととこちゃんのライブ」
おそ松くんが楽しそうにカレンダーを見ながら言うと、すかさずちょろ松くんが肯定する。
「ととこちゃん……?」
「あぁ、俺たちのアイドルだ」
「…ふーん」
「姫ちゃんあったことないっけ?」
「ないよ〜!かわいいんだろうね」
「そうだよ!ととこ!!超絶かわいいよととこ!!」
「シコ松うるせぇ!」
誰、それ。
カラ松くんが昔から好きだった?
私じゃなくて、ととこちゃんをみてる
そんなの、嫌
過去だろうが関係ない
✳✳
「ハニー?!大丈夫なのか?!」
「うん、ごめんねカラ松くん……」
「いや、いいんだ。ゆっくり休んでくれ」
ととこちゃんのライブ1時間前に、ハニーが倒れたと連絡がきた。慌てて病院に向かう。医者から話を聞く限り大丈夫なようで安心した。
「せっかくライブだったのに」
「いいんだ、ハニーが無事ならライブくらい」
「ありがとう、カラ松くん」