第24章 ウィンターカップ決勝
そして始まったウィンターカップ決勝リーグ。第1コード、誠凛-霧崎第一。第2コード、秀徳-泉真館。
「そーれ!おーえい!そーれ!」
もうとっくにアップが始まっている。ちなみに観客席には……。
「おぉ!間におうたみたいやなぁ。」
「さぁ、着いたよ。」
さつきがそう言い、紺色の縛ってある袋をほどいた。袋の中には青峰が入っていた。
「んだよ汚ぇ手使いやがって。」
「お前がアホすぎんねん青峰。」
グラビア雑誌が置いてあるのを青峰が発見し、それを見ている隙に捕まえたらしい。
「雀捕まえるより簡単でしたね。」
「つぅかこれ堀北マイちゃんじゃなくて堀内マコじゃん!!」
「えぇっ…知らんわ。どっちも可愛いからええやんけ。」
「俺は巨乳がいいんだよ!!」
そう言い雑誌を地面に投げつける青峰。
また別の所には……。
「ほら!早く早く!」
「慌てるなよ、まだアップ中だろ。」
「それよりも笠松。」
「あ?」
「美人はどこだ!?」
「目的が違ぇぞ!」
「おぉっ!テンション上がってきたぁ!おえ!イバウンドがんばいますが!!」
「見に来ただけだ!つかうるせぇよ!!」
「あっ!桃っちー!青峰っちー!!」
「オメェもうるっせぇんだよ!!」
飛び蹴りをくらわす笠松。
「うわぁははぁん…っ。」
泣く黄瀬。それを遠くで見ているさつき達。
「うっわ…。」
「あ?」
「ん?なになに?」
「別にこんな試合に興味はねぇけど、やけに殺伐としてやがんな、今日は。それに…菜月の様子がちとおかしい。」
「菜月の?」