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デリバリー【気象系BL】

第9章 戦車


『…確かに俺は、その後の記憶が無い…
でもあの場に居た事は間違いないんだ
だから俺のせいなんだよ…!
俺があの時兄さんの側を離れなければ…!』

『もう止めよう…?』

『えっ…?』

『カズくんはもう充分苦しんだ
自分を許せなかったのも…解るよ
だけどね
お兄さんは…智さんはそれを望んでると思う?
俺が智さんなら…カズくんにこんな事、させたくない』









自分を傷付け、戒める事が
智さんへのせめてもの懺悔だというのなら
それは違うよ
智さんはそんな事は望んでいないはずだ


「ねぇ…
もしかしたらまーくんには兄さんの気持ちが分かるの…?」


カズくんが箸を置いて
縋る様な瞳で俺の事をじっと見つめた


「俺にも弟が居るから…
もしも俺が智さんの立場だったとしたら
そんな風に…
カズくんのお母さんが言ったみたいな事は決して言わないし、思わない。」

「じゃあ…!」


ここで智さんの気持ちを代弁してもいいのかな
優しい貴方ならきっとこう思うと思うんだ
それを俺の言葉でカズくんに…
大切な弟さんに、伝えてもいいですか…?




「お前が無事で良かった、って
そう思うはずだよ」


そうでしょう…?
そうですよね、智さん。
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