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デリバリー【気象系BL】

第8章 死神


「どうかした?」

「…っ、なんでもないよ」

「そうだ
これ、今日の分」


渡された封筒で
一気に現実に戻される


「次… ウチに来てくれる?」

「相葉さんの家に…?」

「ゆっくり話したいんだ、カズくんと」


仕事なのに
わかってるのに
今から楽しみな自分がいる


「今度の土曜日、」

「土曜日って…明後日じゃん」

「うん。明後日の、17日」


6月17日
奇しくもその日は、俺の誕生日

…じゃあその日は
前後の予約を入れないでおこう
相葉さんの為だけに時間を空けておこう
そんなことを考える俺は
やっぱり、変だ


「あと30分どうしようか?
カズくん何かしたい事、ある?」


したい事、か…


「外に出たい。」

「外?」

「うん。散歩とか
相葉さん疲れてる?」

「ううん、俺は平気」


じゃあ出よっか、って立ち上がった
差し出された手に掴まると
胸がドキン、と鳴って
スッと離れて行くと
ちょっとだけ寂しくなる

もっと触れていたいだなんて
やっぱり今日の俺はおかしい

外に出て二人きりになりたいだなんて
おかしすぎるよ
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