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デリバリー【気象系BL】

第15章 デリバリー








「いらっしゃいませー!
禁煙席と喫煙席、どちらになさいますか?」

「喫煙席で。
後からもう一人来るんですけど、一番奥のテーブル空いてますか?」

「空いておりますよ。
一名様、ご案内しまーす」






あの日、カズくんが来るのを待ちわびながら
ドリンクバーを4杯もおかわりしたっけ


「懐かしいな…」


ジーンズのポケットを上から触って確認する
うん、ちゃんと入ってる。

あっ。来た…!




「お待たせ」


仕事終わりのカズくんが笑顔を隠して歩み寄る


「お帰り、カズくん。お疲れ様」


俺もドリンクバー頼もうかな、って呼び出しボタンを押そうとするから
その手をギュッと握りしめた


「何? まーくんも何か頼む?」

「じゃなくて、」


ジーンズのポケットに忍ばせたアレを取り出し、テーブルの上に置いた





「これ、ピッタリだと思うんだけど、」



「……どういうつもり?」




裏に “相葉雅紀” とフルネームを書いた茶封筒に、カズくんが怪訝な表情を見せた


「どういうって、こういうつもり。
お金じゃないよ?
カズくんの目で確認して?」


眉間にシワを寄せたまま、カズくんが封筒を手にして中身を取り出す







「……っ! まーくん、コレ…」


「言ったでしょ? カズくんを幸せにしたい、って
カズくん。
俺と、幸せになってくれますか…?」
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