第11章 恋人
カズくんの声にメチャメチャ興奮して
ヤバイくらいに勃立してる俺がいる
自分より一回り小さな身体がピクリと反応する度に愛おしさが溢れそうだ
上半身にくまなくキスの雨を降らせ
唇を下へ下へと降ろして行く
「あっ…」
女の子を抱いた時とは明らかに違う、硬いモノが当たる…
そうだよ、カズくんは男の子なんだから
当たり前だ
当たり前、なんだけど、
「まーくん…?」
布越しにも自分以外の男のそそり勃ったそれを見るのは初めてで
どうする…?
触る…?
ほんの数秒、この先の行動に迷ってしまった
それがまずかった
躊躇してると思われたんだろう
「まーくん、ノンケなんだし無理しないで」
そう言ってカズくんは俺に笑顔を向けた
作り笑いの、今にも泣き出しそうな笑顔
「無理なんかしてない」
そうじゃないんだ
「ただ、初めてだから戸惑って、」
確かに男の身体に触れたいなんて思った事は今まで無かったけど
カズくんは違う
「どうすればいいか教えてくれる?」
「嫌じゃ無い…?」
「嫌なわけ無いでしょ?」
「俺と、越えてくれるの…?
ホントにいいの…?」
「カズくんがいいんだ」
カズくんじゃなきゃ
要らないよ