第9章 再会
集まったのは、爆豪と同じクラスメイトの緑谷、轟、切島、飯田、そして八百万の五名だった
彼らが集まった理由は各々あるが、主たる目的は”爆豪の救出”
末尾二人は、他の三名のストッパー役として
まだ学生、保護下にある彼らが無茶を決行しない様に。個性による戦闘を避けるように…。
そう約束をして、救出に向かう
メンバーの一人、八百万 百が
前回の合宿での敵連合襲撃の際、敵の一人に発信機を着けていた
その情報を基に、彼らは爆豪がいるであろう”神野区”に新幹線で向かう
向かい合う座席で意思を確認し合い、神野区までの道のりを神妙な面持ちで新幹線に揺られる
「なあ、轟。俺から一つ確認してえんだけどさ」
「なんだ」
話し合いが切れ、静かになっていた所に
切島が話を持ち出す
「お前さ…凪山さんと仲良かっただろ」
「えっ、そうだったの?」
意外な声を出したのは緑谷だった
「僕、凪山さんと話してる所見た事なかったから…いつもかっちゃんが、何というか周りの男子皆んなけん制してたからさ」
「そうでしたのね!私も知りませんでしたわ」
「…」
「俺も気付いたの最近なんだけどさ。最初は爆豪がやたら轟と凪山さん会わせたがらねえなあ…ぐらいに思ってたんだけど、あの子が攫われた翌日さ、二人で食堂でなんか話してたろ?」
「見てたのか」
「もちろん内容は聞いてねえけど!爆豪がお前と並んで食べんのなんて初めて見たから」
「じゃあなんで俺が神奈と仲がいいって?」
「名前呼びなの!?」
轟の前に座る緑谷が赤面する
その隣の八百万も「まあ!」と頬を染めている