第26章 明るい未来
ナイトアイ「私は…ずっと…拭い去ることができなかった…“変えられない”…“変わる事は無い”…その考えが…常に頭の片隅に……思うに……エネルギーなんじゃないか…と思うんだ…
己が強く望む未来…疑念が入る余地のない…強いヴィジョン…望む…エネルギー…きっと緑谷だけじゃない…皆が…強く1つの未来を信じ紡いだ……そのエネルギーが緑谷に収束され…放された結果…なんじゃないか…
未来は不確かで…あなたは考えを改めてくれた…私は…それで充分…ただ…思い残すのは…」
「ちょっと!通形さん!まだ動いちゃダメです!」
通形「サー!ナイトアイ!」
緑谷「先輩!!」
ナイトアイ「……ミリオ」
通形「ダメだ!生きて下さい!死ぬなんてダメだ!!」
ナイトアイ「ミリオ…」
通形「サー!!」
ナイトアイ「辛い目に遭わせて…ばかり…私が…もっとしっかりしていれば…」
通形「あなたが教えてくれたから強くなれたんだよ!あなたが教えてくれたからこうして生きてるんだよ!!俺にもっと教えてくれよ!!死んじゃダメだって!!」
緑谷「先輩…」
ナイトアイは通形の頬に手を伸ばした
ナイトアイ「……大丈夫…お前は…誰より立派なヒーローになってる…この…未来だけは…変えては…いけないな…だから…笑っていろ」
通形「うう…うぅう…!!」
ナイトアイ「元気とユーモアのない社会に…明るい未来はやってこない…… にも…そう伝えてくれ……」
通形「ううう…!!」
ピーーーーーーー
心肺停止の音が
悲しく響き渡った
―――――
それぞれ部屋に戻り、緑谷も相澤に連れられ部屋へ向かった
「すいませんイレイザー、少しいいですか。さんの事で」
相澤「……はい」
緑谷「さんの事って…」
相澤「いいからお前は自分の病室に戻ってろ」
緑谷「でも…!」
相澤「もう今日は休め」
相澤は医者と歩いて行った
緑谷「さん…」
―――――
相澤「は…」
「彼女……制限している力がありませんか?」
相澤「…えぇ。あります」
「それのせいでしょうね…心臓に負担がかかり過ぎています」
相澤「…!」
「その制限を解除したとき、増強する代わりに自分の心臓に負担をかけています」