第23章 抗う運命
緑谷「緊張する…」
通形「パトロールくらい職場体験でもやってるよね?あ!ヴィラン連合の襲撃がトラウマ?」
緑谷「いえ!諸事情あって基本活動未経験なので…!」
通形「へぇー、変わってんね!大丈夫!今回実際にホシの敷地近辺を監視するのはサーたちで、俺たちは周辺区域のパトロール!色々教えるよ」
『ありがとうございます』
通形「そういやさ!ヒーロー名聞いてなかったよね!」
緑谷「デクです」
通形「…デク!?木偶!?いいのソレ?」
緑谷「いいんです」
通形「君は?」
『私は…「ホープ」です』
緑谷「いい名前だよね。前のもよかったけど…」
『うん。でも何か違うなって思って。仮免とか色々やっていくうちに思ったの。みんなの希望になりたいなって…』
緑谷「…!そっか!」
通形「いい名前だね!俺は「ルミリオン」!!“全て”とまではいかないが“百万”を救う人間になれるよう命名した!!「レミオロメン」みたいでかっこいいだろ!」
緑谷「『レミオロメン』」
通形「コスチュームを纏って街に出れば俺たちは“ヒーロー”だ!油断はするなよ2人とも!」
緑谷「『はい!ルミリオン!』」
―――――
そんな会話をして数分後
治崎「うちの娘がすみませんねヒーロー」
写真で見た治崎が目の前に現れた
『(嘘…っ)』
治崎「遊び盛りでケガが多いんですよ、困ったものです」
緑谷「……っ」
通形「まーたフードとマスク外れちゃってるぜ。サイズ調整ミスってんじゃないのか!?」
通形は緑谷に付いていたフードを被せた
『(そうか表情…!)』
通形「こっちこそすみません!」
はニコッと笑った
通形「その素敵なマスクは八斎會の方ですね!ここらじゃ有名ですよね」
治崎「ええ、マスクは気になさらず…汚れに敏感でして。3人とも初めて見るヒーローだ。新人ですか?随分お若い」
『そ、そうなんです!まだ新人で緊張しちゃって!』
治崎「どこの事務所所属なんです?」
通形「学生ですよ!所属なんておこがましいくらいのピヨっ子でして…職場体験で色々回らせてもらってるんです」
『(ものすごく警戒してる…)』
通形「では我々、昼までにこの区画を回らないといかんので!行くよ!」
緑谷「はいっ…」
『はい…』
ギュッ…
「いかな…いで…」