第19章 てめェの“個性”の話だ
「まず私が歩行可能かどうか確認しろよ呼吸の数もおかしいだろォ!?頭部の出血もかなりの量だぞォ!?仮免持ちなら被害者の状態は瞬時に判断して動くぞ!」
「「「!!」」」
「こればかりは訓練の数が物を言う!!視野広く周りを見ろォ!!」
雄英の生徒以外は機敏に手際良く対応している
「救出、救助だけじゃない。消防や警察が到着するまでの間、その代わりを務める権限を行使しスムーズに橋渡しを行えるよう最善を尽くす。ヒーローは人々を助ける為、あらゆることをこなさなきゃならん。何よりあんた…私達は怖くて痛くて不安でたまらないんだぜ?掛ける第一声が「ええ!大変だ!!」じゃあダメだろう」
緑谷「………」
緑谷は自分の頬を叩いた
緑谷「大っ丈夫!!」
「ひっ、うわあああんあっちでえ!おじいちゃんがっひっ」
緑谷「大丈夫さ!必ず救けるよ!僕はこの子を救護所まで運ぶから、みんな先に行ってて!!」
飯田「おう!」
峰田「頑張っぞ!」
緑谷「大丈夫!!大丈夫だ!!」
「一辺倒か!!ヘタクソか!!」
緑谷は子供をかかえて走り出した
『(そうだよね……助けられる側の気持ち…よくわかるはずだ。頑張ろう。とにかく…やれることを…精一杯!!)』
周りの生徒たちは手慣れた動きと判断で次々と救助していく
瀬呂「慣れてんな…!」
八百万「皆さん!こちらも早く動きましょう!」
「いってえ…早くしてくれ…!」
八百万「意識はあります!おじいさんです!」
麗日「瓦礫が邪魔だ!浮かして退かす!」
八百万「お待ちください!周囲をもっとよく見てください。壁部に隣の建物が倒れかかり偶然バランスが保たれている状態ですわ…!うかつに動かすと崩壊する恐れがあります!」
麗日「そうか…!いかん…」
八百万「壁を支える支柱を作ってから救助を!組むのに時間を要してしまいますが………」
瀬呂「そこは俺らに任せとけ!壁の補強もしといたぜ!」
瀬呂と砂藤が支柱を組んだ
八百万「では…麗日さん!」
麗日「うん!バランスに作用しない瓦礫をどかして道を作る!行きます!」
峰田「オイラたち見てるだけになっちまってるよ!!」
飯田「うむ…!」
障子「既に何人かはそうだが…一次と違いバラけた方が良さそうだ。少数編成で動こう」