第18章 THE試験
コスチュームに着替えて中へ
中にはホールが埋まるほどの人が
緑谷「多いな…!」
麗日「多いね…!」
「えー…ではアレ、仮免のヤツを…やります。あー…僕ヒーロー公安委員会の目良です。好きな睡眠はノンレム睡眠よろしく」
『何か…やつれてる…?』
緑谷「う、うん…」
目良「仕事が忙しくてろくに寝れない…!人手が足りてない…!眠たい!そんな信条の下ご説明させて頂きます」
「「「「(疲れ一切隠さないな、大丈夫かこの人)」」」」
目良「ずばりこの場にいる受験者1540人一斉に勝ち抜けの演習を行ってもらいます」
「ザックリだな」
「まじか」
目良「現代はヒーロー飽和社会と言われ、ステイン逮捕以降ヒーローの在り方に疑問を呈する向きも少なくありません」
“ヒーローとは見返りを求めてはならない”
“自己犠牲の果てに得うる称号でなければならない”
目良「まァ…一個人としては…動機がどうであれ、命がけで人助けをしている人間に“何も求めるな”は…現代社会に於いて無慈悲な話だと思うワケですが…とにかく…対価にしろ義勇にしろ多くのヒーローが救助、ヴィラン退治に切磋琢磨してきた結果、事件発生から解決に至るまでの時間は今、引くくらい迅速になってます。
君たちは仮免許を取得し、いよいよその激流の中に身を投じる。そのスピードについて行けない者、ハッキリ言って厳しい。よって試されるはスピード!条件達成者先着100名を通過とします」
「「「!!!?」」」
「待て待て1540人だぞ!?5割どころじゃねえぞ!!?」
目良「まァ社会で色々あったんで…運がアレだったと思ってアレして下さい」
「マジかよ……!」
目良「で、その条件というのがコレです」
手にはボールとターゲットと呼ばれるポインター
目良「受験者はこのターゲットを3つ体の好きな場所、ただし常に晒されている場所に取り付けて下さい。足裏や脇などはダメです。そしてこのボールを6つ携帯します。
ターゲットはこのボールが当たった場所のみ発光する仕組みで、3つ発光した時点で脱落とします。3つ目のターゲットにボールを当てた人が“倒した”こととします。そして2人倒した者から勝ち抜きです。ルールは以上」