第9章 蠢く
―――放課後―――
『デクくん、そろそろ帰ろう』
緑谷「あ、うん」
指名の来てない2人は職場体験の事務所を選んでいた
帰ろうとした緑谷の前にオールマイトが現れた
オールマイト「わわ私が独特の姿勢で来た!!」
緑谷「ひゃ」
『オールマイト!』
緑谷「ど…どうしたんですか?そんなに慌てて…」
オールマイト「ちょっとおいで、2人とも」
『私も…?』
オールマイト「君たちに指名が来てる!」
緑谷「え!?え!?本当ですか!?」
『ちょっと待って』
緑谷「さん…?」
『デクくんはわかります。体育祭であんなに目立ってたのに一社も来ないのはおかしいと思ってた。でも…私は出てない。なのにどうして指名が来るんですか』
オールマイト「…その方の名は…グラントリノ」
『!…グラントリノ…!』
オールマイト「かつて英雄で一年間だけ教師をしていた…私の担任だった方だ。そして…君の両親の師匠でもある」
『はい…聞いたことあります』
オールマイト「ワン・フォー・オールの件もご存知だ。むしろその事で君に声をかけたのだろう」
緑谷「そんな凄い方が…!!っていうか個性の件、知ってる人がまだいたんですね」
オールマイト「グラントリノは先代の盟友…とうの昔に隠居なさっていたのでカウントし忘れていたよ……私の指導不足を見かねての指名か…あえてかつての名を出して指名をしてきたということは…怖ぇ怖ぇよ」
緑谷「(オールマイトがガチ震いしてる!!)」
『(うーん…昔話くらにしか聞いてなかったから…どんな人かわかんないな…)』
オールマイト「とにかく…君を育てるのは本来私の責務なのだが……せっかくのご指名だ…存分にしごかれてくるくく…くるといィいィィ」
『(オールマイトの震えが増した!?)』
緑谷「(どんだけ恐ろしい人なんだーーー!?)」
オールマイト「あ、それとそうだ。コスチューム!修繕されたのが戻ってきてるぞ」