第16章 博臣先輩の言葉の真意と私の涙の理由
あの後、博臣先輩は私に驚きの一言を残して保健室を出て行ってしまった。
そんな博臣先輩を私は追いかけて理由を聞くことをすら出来なかった。
「どうして博臣先輩はあんなことを……」
そう呟いてさっき言われた言葉を思い返す。
『もう、俺とは関わらない方がいい』
どうして博臣先輩はそんなことを言ったのだろう?
(どうして私は……)
『俺はもう、お前に近づくのはやめるから安心しろ』
どうして私は涙を流しているのだろう……?
(どうして……?)
気がつけば何故か私は保健室のベッドの上で涙を流していた……。