第14章 まさか、私は本当に……

「で、お前は本当のとこ俺のことをどう思ってる?」

博臣先輩は湿布袋を元あった場所に戻しながらそう言ってきた。
そんな言葉に私は答える。

「変態お兄さん?」
「変態以外で、だ」
「……シスコン変態お兄さん……」
「……だから変態から離れろ……」
「じゃあ、シスコンみたいなお兄さん」
「……"みたい"は余計だ」
「ちょっと待って下さい。 それは"シスコン"なのは自分で認めてるんですか⁉︎」
「ん、あぁ……まぁ……」
「……」

や、やっぱり博臣先輩は変態ですよっ‼︎
何なんですか、この人は‼︎

私がこんな変態に好意を抱いてるとか絶対にない。 絶対絶対、あり得ないっ‼︎

なのに、私の胸は今もドキドキしてる……
本当にこのドキドキの正体は何なのよ……?

冗談じゃなく、私は本当に博臣先輩のことを……?

「さっきから黙ったままでどうした?」

博臣先輩のその声で我に返り博臣先輩の方に顔を向けた。

すると……

「ッ⁉︎ ……ちょっ、ちかっ……///」

博臣先輩の顔が目の前にあった。
どうしていつもいつも、博臣先輩は私に顔を近づけてくるんだ……

毎回毎回こんなことされたら私、ドキドキし過ぎて死んじゃいそうだよ?