第13章 私が博臣先輩を好きになるとかあり得ないっ‼︎
私は一足先に部室に来て考え事をしていた。
結局私は毎日部室に顔を出している。
何故なら行かなければ博臣先輩に追いかけ回されるからだ。
「私があんな妹大好き変態に好意を持つなんて……そんなバカなことがあるわけない……私が……博臣先輩のことを好きなんて……そんなことあるはず……」
そんなことを呟いた私の後ろから「華菜、来てたのか」なんて声を掛けられビクッと肩を跳ねさせた。
「ひ、博臣せんぱ……」
「お、やっと俺を"先輩"って呼ぶようになったか」
「あっ、いや……ちがっ……‼︎」
「否定しなくていいじゃないか。 これからも"先輩"で呼んでくれると嬉しいんだが?」
「いや…だ、だから…わた、し、は…」
「……華菜、冗談じゃなく本当に男が苦手なのか?」
「そ、そんなことは……ない、はず……です……」
「なら、何故そんなにガチガチで話しているんだ?」
そんなことは私が知りたい。
さっきから……
博臣先輩に声を掛けられてからずっと胸がドキドキして、そんなに距離が近いわけでもないのに恥ずかしくて、顔が熱くなってきてる。
こんなの、絶対におかしい……。
というか、さっき呟いてた言葉、博臣先輩は聞いてない……よね?