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私は変態な貴方に愛されたくはないっ‼︎(完)

第13章 私が博臣先輩を好きになるとかあり得ないっ‼︎


あの後、私は家に帰ってきてベッドに転がりながら部室での出来事を思い出していた。

「顔を近づけられるとは思ってなかったから吃驚した……」

それより、博臣先輩に顔を近づけられただけであんな反応するなんて、おかしい……。

確かに私は博臣先輩の顔は好みだけど"好き"ってわけじゃないはずなのに……

あの時の私の反応は……

いやいや、ないない。
私があの変態を好きになるなんて……
どれだけ顔が好みだからって、顔だけで惚れるなんてあるわけない。
しかも、あの妹大好き変態なんて……

私が博臣先輩を好きになったって報われはしない。
だって、博臣先輩の目に映ってるのはきっと、本当の妹である美月ちゃんだけ、だ……。

「報われはしない……」

だから、絶対に好きになったりしない。
好きになっちゃいけない。
顔だけ好み、で留めておくべきだ。
そう、私は博臣先輩のことを好きではない。
あれはただ、急に顔を近づけられたから恥ずかしくなっただけなんだ。

「……」

私はそう思うようにした。
だけど、本当はどうなんだろうか……?
もしかしたら、私は博臣先輩を……
いや、私に限って博臣先輩を好きになるなんて、あり得ない…。

博臣先輩の顔が好みだからって……
顔だけで惚れちゃうほど、私は惚れっぽい人間じゃない、はずだ。

「きっと、何かの間違いよ……」

けど、神原秋人ではあんな反応はしなかった……
私、神原秋人と何回も至近距離にいたけど恥ずかしくなった覚えはない。
それに、ぶつかった時に腕を掴まれても恥ずかしいなんて思わなかった……。

(なら、何で博臣先輩だけ……)

そんな考えが頭を支配したが振り払った。

「考えても仕方ない。 もう、寝よ……」

そう呟いて私は目を閉じた。


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