第12章 部活時間はまだ終わらない…
「春野さんにはこの眼鏡が似合いそうだよねっ!」
「いや、華菜にはこっちの眼鏡の方が似合っていると俺は思うぞ?」
「そうかな〜? こっちの眼鏡が似合いそうだけど……」
さっきから、神原秋人と博臣先輩はそんな話で盛り上がっている。
「いや、こっちの眼鏡の方が似合っているさっ‼︎」
「仕方ない、ここは春野さんに掛けてもらって判断しようっ‼︎」
「そうだな。 華菜、俺たちが選んだこの眼鏡を掛けてみてくれっ‼︎」
「……なんで、こんなことに……」
私はそう呟きため息を吐いた。
さっきから、二人は私に似合う眼鏡はこれだ、あれだ、の会話で盛り上がり、私はそれに何故か付き合わされている。
もう、これで何回目だろうか……
眼鏡を掛けて外しの動作をするのは。
多分二桁はいってる気がする……。