第10章 博臣先輩がそんな人だとは思いませんでしたよっ‼︎
「……で、貴女が華菜さんね?」
そう言って私の顔を見る美月ちゃん。
「は、はい……」
「秋人が貴女を部員にしたのでしょ?」
「えっ、いえ、私は……」
私はその言葉を否定しようと口を開いたのだけど…
「彼女を部員にしたのはアッキーじゃなく俺だ、美月」
博臣先輩がそう言った。
それを聞いた美月ちゃんはピクっと片眉を上げた。
そして……
「変態兄貴、何でそんなことしてるのよ。 この子の意思をちゃんと聞いたの?」
「ちゃんと聞いたさ」
そう言った博臣先輩の言葉に私は抗議した。
「嘘言わないで下さい、変態っ‼︎ 私は貴方に無理矢理っ‼︎」
私がそう言うと博臣先輩は「そんなことはしてない」と、しらを切ったのだ。