第28章 こんな気持ちになるのは初めてで……

「こんな気持ちになったの……初めて……」

嫌われたくない、だとか……
不安な気持ちになる、だとか……
もっと彼の傍に居たい、だとか……
もっと先に進んでみたい、だとか……

一人の人に対して、そんなことを思うなんて初めてだ。


だからどうしたらいいかわからない。

わからないよ……

私はどうしたらいいの……?

「博臣先輩に、嫌われずに居続けてもらうにはどうしたらいいの……。 私がこれから先、博臣先輩の傍に居続ける為にはどうしたらいい?」

(ねぇ、博臣先輩……私は……)

「博臣先輩が好き、なのに……どうしたらいいのかわからない……好きだから……どうしたらいいのかわからない……」

(誰か、教えてよ……)


「私は……どう、したら……いい、の……」



そう呟いて私は目を閉じた。