第24章 それでも貴方は私を好きだと言ってくれる。
「……あの、博臣先輩……」
「ん。 なんだ……?」
「私のこと、嫌いになったりしました……?」
「……? 何でだ……?」
「……だって、私……いつもあんな感じで……」
(私……博臣先輩に嫌われちゃったかな……)
私は俯き手の平をギュッと握りしめた。
すると、私の手に博臣先輩の手が重なり、握りしめられた。
「博臣先輩……?」
「大丈夫だ」
「えっ?」
「俺は華菜を嫌いになんてなってない」
「……っ!」
「お前が今まで俺を避けて嫌ってた理由が何となくわかったしな……」
「え……」
「お前は俺が自分の兄と同じだったから拒絶してたんだろ?」
「……それは……」
「……違うのか?」
「……いえ。 そうです……」
私はそう頷き答える。
(お兄ちゃんと同じ属性の持ち主だった博臣先輩を私の意思とは関係なく身体が勝手に拒絶していた……)
だけど、心では博臣先輩を好きになっていた。
けれど、身体は拒絶反応を示してばかりだったんだ……。