第185章 〜後日談〜Halloweenイタズラ〜全員
過ごしやすい秋の陽気。
園内は家族連れが一番、多く見えた。余りにもガラガラでは寂しいが、こう人が多いのも、大変だ。
しきりに放送がかかる迷子の知らせ。
アトラクションの待ち時間の案内。
催し物のスケジュール。
聞き取るのも、困難な状況。
そして、六人がまず最初に向かったのは、この時期、一際賑わっていた仮装イベント会場入り口。
ハロウィン=仮装。
それがここ近年、日本に根強い印象と人気なのが、それから伝わってくる程、大盛況。
「着替えが済んだ人から、メリーゴランドの前で待機!」
「ふふっ!皆んながどんな仮装するか楽しみ〜っ!」
「おまかせって所がいいわね」
また、後でね。ひまりはそう言い、コツンと家康の腕に軽く頭を引っ付けた後、名残惜しそうに側からそっと離れる。
((これは、かなりラブラブ))
弓乃と副部長はその様子に、羨望の目を向けつつ、心はほんわか和む。
もどかしかった二人。そんな二人には長い間、居た堪れない気持ちを抱いていたが、こう幸せな姿を見ると……
((こっちまで移る))
普通なら女の子特有の妬みの一つや二つが、湧きそうだが不思議とない。
結果的に二人のデートを邪魔した形にはなったが……決して、邪魔したいわけではなかった。
ただ、
弓乃と副部長は、
「はい!今度はうちらが、ひまり独占〜〜」
「当分、返してあげないわよ」
ひまりが本当に好きだった。
のと、
自分達も頑張る!!二人は目でそうアイコンタクトをして、気合いを入れた。
三人が仲良く中に入っていく姿を見て、
「俺らも入るか」
政宗は、二人の肩をポンと叩く。
「どんな衣装を選んで頂けるの、でしょうか?」
「三成は小悪魔」
「小悪魔?それなら、悪戯を沢山しないといけませんね?…フッ…フッ…」
「……今、一瞬。三成の笑顔が黒く見えたのは、気のせいか?」
「……さぁ」
特設会場。広々としたコンテナボックスの中で、無料貸し出しサービスを受け……
まず、最初に出てきたのは……