• テキストサイズ

イケメン戦国〜天邪鬼と学園生活〜

第111章 『図書館青春』家康様side




「は?……次、ボッーとしてたら帰るよ」

「ちゃんと聞いてるよ!ただ、そ、の……字が綺麗だなぁ〜って」


そんなお世辞言っても、無理。


「……誤魔化す気?」



そんな事、褒めなくて良いから。ちゃんと集中して。ほんとお願いだから。


(こっちだって、色々頑張って……)


触りたくても我慢してんのに。

そんな胸中を無視して身体を寄せてくるひまりは、俺の中で一番の意地悪姫。


だからわざと、


「ひまり……」




耳元で名前呼んで、
意識させる。



「何、赤くなってんの?」

からかって。


「な、なんでも……っ///」

「自分で近いといて……」

自覚を少しさせると、


「い、いきなり///家康が耳元で喋るから」

やっと、俺を意識する。


赤くなった耳を押さえる姿に満足しながら、もう一回だけ解き方を教えた。






バレンタイン当日___



「はい!家康専用!特別チョコだよ!」


本命チョコかと勘違いするぐらい、
綺麗にラッピングされた物を差し出すひまり。

他の男にはクッキーあげて、
チョコは確かに俺だけ。


「お返し何が良い?」

「え?いいよ。そんなの」


不満はあるけど『特別』の二文字に、すっかり機嫌が良くなるとか、ほんと単純。


「中学最後だし。俺も特別貰ったから、リクエスト聞いてあげる」



たまには、甘やかしてあげないと。
高校生になる前に練習。


何でもいいの?

俺が頷くと、



「なら、第二ボタン欲しい!」



特に深い理由はないらしい。

けど、

リクエストした時の笑顔は……

高校生になった今も、

頭に焼き付いて離れない。








図書館青春〜家康様side(完)〜
/ 1793ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp