第103章 夏の大三角(11)殿様ゲーム編
参加者全員が広間に集まる。
すると信長は一人だけ壇上に上がり、
脇息に肩肘を乗せ足を崩して寛ぐと、簡単に『殿様ゲーム』のルール説明をした。
「え??なら、その箱の中から紙を引けば良いって事?」
「何か楽しそうじゃーん!」
「変な指示に当たらないように、番号隠しておかないとね」
いまいちルールが飲み込めず、首をかしげるひまりの横で、弓乃と副部長は既にヤル気満々に張り切る。
そして武将達も、
「どんな命令が入ってるのでしょうか?」
「鬼が考えるような命令。絶対、ロクな内容じゃない」
「いや、案外良い内容。あるかもな」
三成はニコニコと笑みを浮かべる中、家康は訝しげに眉を顰め、秀吉は自分の顎を指で擦り、
「ようするに殿様の自分も、命令に従っても良いのか」
「命令の内容次第と、あとは運だな」
秀吉と光秀は、信長の前に置かれた金ピカの箱を見つめた。
最初の殿様は信長。
「やっている内に理解しろ。さっさとくじを引け」
他の物は缶の中に入った割り箸を、一本ずつ引き、他の者に見られないように自分の番号を確認。信長は全員が顔を上げるのを見て、箱の中に手を突っ込む。
一枚の紙を取り出し、
「股ドンをする」
と読み上げた。
股ドン!?ってあの壁ドンの密着度を更に越え、股の間に膝をドンとする行為がプラスされた!まさに胸きゅん、ドキドキのあれ!?
と、ひまり以外は瞬時に解釈。相手によって最高のシュチュエーション!しかし、最悪な場合もありえる。
まさに、ドキドキハラハラ。