第101章 夏の大三角(10)※R18
「山奥に秘湯があるの?」
夕食後、ひまりを呼び出した家康。
滝行に勝利したことで信長から、秘湯の場所を教えて貰い、自由時間を狙って誘いに来ていたのだ。
「俺が、案内してあげる」
下心は一切無い。
そんな笑顔を家康は向けた。
ひまりは秘湯という言葉に食いつき、なら皆んなで行こうよ!と、笑う。
「混浴だけど、良いの?」
「え///混浴!!」
「ひまりが入ってる間、見張っててあげるから」
自分は飽くまでも、
案内するだけとアピールする家康。
なら、せめて弓乃だけでも誘うと言い出すひまり。
しかし、
「秀吉先輩の手伝いするって、張り切ってたみたいだけど?」
言い出しそうな事を先読みして、本来自分が頼まれていた手伝いを、弓乃に変わって貰っていたのだ。
「あ!そうだった!」
「他の奴ら誘ってたら、自由時間終わるし」
家康はひまりを上手く丸め込み、
「なら、急いで準備してくるね!」
見事に成功した。
(後は適当に理由つけて……)
隙みて、一緒に入る!!
パタパタと荷物を取りに行くひまりの背中を見て、口角を上げた家康。既に脳内は妄想で、膨らみ始めていた。