第257章 『一周年記念作品』学園祭♡二日目
学園祭二日目___
昨日同様、体育館には大勢の観客で溢れかえっていた。それもそのはず。
ウィーン!!
「さぁ!歌って踊って叫ぶぞーっ!」
「「「「おーっ!!!!」」」」
学園祭二日目の催しは音楽祭。体育館の屋根は可動式で開き、青空の下のステージで各自部活の代表者が参加する。参加は勿論自由なのだが…………
(何か、昨日より人増えてるし)
こういった事が嫌いな家康は秀吉によって強制参加。渋々、連日ダンスレッスンに付き合わされ、オーバーサイズの黄色と黒の重ね着Tシャツに黒のジーンズ、首元にはシルバーのネックレスを付け、腕には黄色のバンダナを巻き、衣装もバッチリ決めていた。
ステージ裏から会場にいる人の頭を見て、うんざりした様子で頭を抱える。
「緊張するね」
「ってか、何で信康もいるわけ?弓道部員でもないのにさ……」
「俺が人数合わせに頼んだんだ。文句言うな家康」
いつの間にか背後に立っていた秀吉は、コツンと家康の頭を叩き、信康の衣装を見て頷く。
「似合ってるな。俺の服で悪いが我慢してくれ」
「いえ。こちらこそ、貸して頂きありがとうございます」
にっこりと笑った信康は、赤いロゴ入りトレーナーに黒のパンツ。秀吉もそれによく似た格好をしていた。
「確か、ボーカルは織田先生と明智先生だよな?今はいないみたいだけどよ」
「はい。お二人の美声……楽しみですね」
青と黒のタンクトップを二枚着して、ダメージジーンジを履き、青いバンダナを頭に巻いた政宗は、辺りを見てそう話す。隣にいた三成は薄い紫のゆるめシャツにジーンズを履き、うきうきとした様子で一番上のシャツのボタンを一つ外す。