第252章 『一周年記念作品』学園祭♡一日目(前編)
すると……
幸村は途端に機嫌が良くなり、そっか。たまたまか。そうだよな!と、笑い……
「……ったく。さっきからどんだけ時間掛かってんだよ。しょーがねーな。貸せよ、俺が書いてやる」
シャーペンを取り上げ、スラスラと何かを書き込むと立ち上がり部活のカバンを肩に掛け、日誌をセナに渡した。
それを見て……
「幸くん!これっ!」
慌てて呼び止めた。
扉付近で立ち止まった幸村。
「………勘違いしちゃうよ?」
「……しろよ」
嘘は書いてねーからな。
背中を向けたまま、
それだけ告げ耳まで幸村は真っ赤にした。
『そして、二人はこの後……仲良く手を繋ぎ教室から出て……行った筈です。例題なのでこの辺で完結させて頂きます』
ちゃっかり壇上まで上がり、ちゃっかり戦国学園の制服を着た自称いっちゃんはご静聴ありがとうございました。
そう述べてから、頭を下げた。
拍手が鳴り響く中、
静かに幕が閉じてゆく。
「……全然、意味わかんないんだけど」
「日誌に何を書いたかは、ご想像にお任せします。ってヤツか?」
「素晴らしい劇でしたね」
しかし、この後。
三人がやる告白シーンはガチなやつだと……それは、後から知ることになる。
「では、それぞれ着替えて着て下さい。ひまりさん達をお待たせする訳にはいきませんので」
佐助は三人に促してついでに自分も学園の制服に着替えに向かう。
一番手は政宗、弓乃カップル。
少しでも萌えが届けれるように、視点書きでお届けしますと最後に自称いっちゃんは告げ姿を消した。