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イケメン戦国〜天邪鬼と学園生活〜

第252章 『一周年記念作品』学園祭♡一日目(前編)




開幕したカップルコンテスト。
まずは、一次審査。


体育館入り口からステージに続く、まっすぐ伸びた一本の通路。ファッションショーなどで見かけるランウェイ。やや狭い幅の平坦な通路が暗闇の中で、まるで月光を受けた氷の橋のように輝くと……


わぁああっ!!


会場が一気に盛り上がった。


「ファッション対決!さぁ!心もファッションもどこまでリンク出来るか!」


卓上マイクに口を近づけたのは、いつの間に着替えたのか、黒づくめの忍者服に着替えた佐助。鉄仮面のような無表情を相変わらず浮かべ、声だけは威勢良く張り上げる。そして、スッと無駄のない動きで隣に立つしほに読めと言わんばかりにカンペを渡す。



「えっとまずは……ん?この二人は恋人同士じゃ……まぁ!この辺は臨機応変に!一組目は、年の差カップル〜〜!!」



若干引っ掛かりを感じつつ、思わず突っ込みかけたしほ。佐助同様いつの間にか黒に赤のラインが入ったくノ一の衣装に身を包んでいたが、明るい弾んだ声を張り上げた。


「「石田三成さん、元副部長ペア!!」」


佐助がビシッと指をさした先。

観客は一斉にその方向に首を動かして視線を走らせる。


すると……


入り口の両開き扉がゆっくり開いた。

再び沸き起こる歓声。


「い、良いのかしら?そ…の…私達…まだ……」


「本日だけ、ご無理言えませんか?」


気まずそうにする副部長の腰元に右腕を絡ませた三成。天然性のフェロモンを撒き散らし、耳元でお願いをすれば、拒否する女の子はまずいないだろう。

ランウェイを歩き出した二人。



「良い雰囲気ですね。ゆっくりこちらに」


「まさに、休日デートは公園で読書ターイム!木枯らしが吹いても、寄り添い、ストールを二人の膝で半分こーってヤツですね!はい!」



司会者の実況中継が会場に響く。




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