第244章 天邪鬼の愛〜中紅花〜（31）時が繋がるルージュ編※R18

小さい子が甘えて、おねだりするような目で見つめる。それから自分でも驚くぐらい、じれったいほどゆっくりとした口調で……



「で、も…。コレが…欲しい」



家康の股間でいきり勃つ欲望に触れながら、別人のような声で私は甘く囁く。



「っ！！///」



蕩けそうなぐらい格好良い家康の顔が、その途端に首の付け根まで朱を注いだように真っ赤に染まり……


眉を顰めた。


ビリビリッ！！ビリッ…



脚と腰の付け根でかろうじて繋がっていたストッキング。家康の手で引き千切られ、蜜を含みきったショーツがいつの間にか片足首に引っかかっていた。



「ひまりっ。俺もうっ……」



汗だくになった家康。


乱暴な手つきで髪をかきあげる仕草に、私はドクンッと胸を打つ。荒い呼吸をしながらバッと着物の袖から左腕だけ出すと、私の上に凄い勢いで覆い被さって……



「……っ…」



奥歯をギリッギリと噛む。



（な、んで……そんな顔……）



きりきりと胸を痛めたような、
どこか苦しそうな顔。与えられ続けた快楽で蕩けきり、もうほとんど意識が霧がかっていた私。


それでも心配で、赤らんだ頬に手を添えると家康は何かを思い留まるように目を閉じて、息を吐き出すと……


私の手に唇をあてて、愛撫を続ける。


引き締まった身体にしがみ付いて、



「んっ、指じゃな、くてっ…こっち…が…」



一番欲しいモノに触れると、
すぐに止められる。



「くっ、…触るのっ禁止」


「んっ、家康の…欲しい……」


「ひまりっ、…こらっ…」



焦らされてるだけだと思って……
私は赤い舌でちろちろ家康の首筋や肌を舐めて、「欲しい」と息を吹きかけて囁き続ける。




大きな鏡に映り込む。



ソファの上で、
乱れる別人のような私の姿。



それと……
切なげに眉を潜め、時折、真っ赤になった耳をピクッとして、私の熱を溶かそうとしてくれる……




家康の＿＿＿が、
次第に映し出されていく……。