• テキストサイズ

イケメン戦国〜天邪鬼と学園生活〜

第214章 天邪鬼の愛〜中紅花〜(1)〜




『中紅花(なかくれない)』とは、
明るい薄みの紅色のこと。

平安時代の式目『延喜式 』にもその名が記された由緒ある伝統色。そんな、紅花だけで染められた薄い紅色のように、二人はある感情で愛の色を染めだす。



朝のホームルーム。
相変わらず騒がしい教室。
近々、開催される文化祭の準備で、生徒は浮き立っていた。



「……転校生を紹介する」



信長の一言で、
全員が黒板の方に視線を向ける。


ガラッと扉が開き……


中に入ってきた、
赤い瞳と前髪で隠された瞳。


ひまりは、
驚かずにはいられなかった。



「神木信康(かみきのぶやす)です。宜しく」



穏やかな笑み。柔らかい声。

そして、赤い瞳は……
ゆっくりとひまりの方へと動く。


家康はそれを見て
途端に、眉間に皺を寄せた。




『中紅花』



まだ真紅には、届かない二人の愛。

晩秋からクリスマス……
二人の胸を熱く焦がして、
染める感情……

その名は、一体……。




/ 1793ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp