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イケメン戦国〜天邪鬼と学園生活〜

第194章 〜エピローグ〜




青年は二人の様子に、
……ただクスリと笑い。


「石碑の場所、教えて貰える?」


明らかに赤い瞳は、
ひまりを見ていたが……



「……裏庭」



家康は眉を顰め一瞬だけ悩んだが、ボソッとただ一言そう告げ、


「ひまり。……行くよ」

「う、うん。で、でも裏庭だけじゃ……って、聞いてる!?」

「お仕置きしながら、聞く」

「やだやだやだぁ!!」


二人は姿を消す。





「天邪鬼の愛は、……大変そうだね」




隠れた前髪を掻き上げ、

青年は、
翡翠色の瞳を軽く押さえた後。

石碑に向かった。






夕陽の中。

二人は言い合いをしながら、
歩き慣れた通学路を歩く。



「だからーっ!ぶつかって、転けそうになって、パシッって!なの!」


「……ふーん。で?何で見つめ合うわけ?」



それでも、
いつの間にか自然と二人は手を繋ぐ。


「……お仕置きしない?」

「……して欲しいの?」


ひまりは、
ブンブンと物凄い速さで、
首を横に振ると……


「でも……キスはして、ほ、しい///」


必殺、無自覚でチラリ上目遣い。

家康もそれには、
不機嫌が一気にぶっ飛ぶ。


「……はぁ。分かった。今回だけ、見逃してあげる」


赤いコンクリートに映る二つの影。

それが、ゆっくり重なる。



「約束だよ!」



そう言って、家の中に入って行くひまり。



「っ!!」



その時、
突如襲った、左目の痛み。

しかし、すぐに治り……家康は自分の家に向かって足を進めた。





秋から冬……

二人の学園生活。

それは、きっと甘くて熱い。





〜エピローグ〜(完)
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