第9章 12月
「おいしいですか?」
「おいしいって言ってほしいの?」
「そりゃ~もちろん」
「このお肉おいしい」
「それは買ってきたものです・・・」
影の薄いお肉を誉めるとは、
そう来ましたか。
でもいいんです。
和也君とのこういう場が。
片付けを終えて、スペシャルドラマを観ながらケーキ切ってます。
ブッシュのケーキ。
・・・の上には、さっき和也君とキスしたサンタクロースにそっくりの、食べられるサンタクロースが。
これはもちろん和也君のものです。
「よく作りましたね~これ」
苦笑いの和也君ということは、誉めてくれてますよね?
「サンタクロースどうぞ」
「え・・・私?」
「はい!和也君が食べてください」
気の毒そうにお皿の端にどかされてしまいました。
「いただきます」
「はい!」
甘いケーキです!