第7章 10月
私の目には和也君しか写っていなかった。
こんなに綺麗なヴァンパイア見たことないです。
ずるいです。なんでもかっこいいんだもん。
「葵ちゃーん」
「は、はい!」
気づけば皆さんの視線が集まってて慌てて席についた。
「葵ちゃんは、魔女?」
「はい!」
かわいいフランケンさんに猫を持っていかれた。
「かわいいじゃん」
「うん!あ、元マネは翔さんとおそろ?」
「おそろってわけでは~」
かわいいって言われた!
櫻井君からの久しぶりの誉め言葉!
魔女でよかった。
チラッと和也君を見ると、目が合った。
ん?と子犬みたいに首を傾げるヴァンパイア。
その唇に、つい意識してしまう。
だって、ヴァンパイアって
血を吸うんですよね?