第3章 6月
耳に息をかけると、あおさんは小さくなる。
私にとっては
小さくなる=もっといじめたくなる
なんだけどね。
「和也君!」
「なーに?」
「ダメですよ」
「いや」
ソファに押し倒して、キスをする。
その時、幸せがどっとやってくる。
この反応が見たかったんですよね。
ほんと、癖になる・・・
「食べる」
「もうっ!」
そう言うとあおさんが小さな手で私の目を覆った。
何も見えない。
何企んでるの?
「なによ」
「いつも私ばっかり」
「どうしたの、急に」
それからあおさんはたちまち赤くなった。
よくわかんないけど、かわいい。
俺って、こんな人間だったんですね。
かわいいかわいいって、どんだけあおさんに惚れてんだ(笑)