第2章 5月
「どこ行くの?」
「もう少しです」
早速、和也君と歩いてます。
久しぶりに手を繋いで、
並んで歩きます。
向かうは・・・そう。
こいのぼりです!
可愛く並んだこいのぼりを、和也君に見せたかった。
「ほら、ここですよ」
「・・・こいのぼり?」
「そう。かわいいでしょ?」
「男の子か~」
かわいいって言ってくれないところが、和也君です。
ちょっと肩を落としてたら、
和也君が口を開いた。
「私とあおさんの子供は・・・どんな子でしょうね」
見せたかったなんて、嘘です。
そういうこと、言ってほしかったんです。
「でも、まだいらないか・・・」
「え?」
私を見下ろす和也君は、小悪魔な顔になっていた。
「ラブラブしないといけないですもんね」
「・・・」
予想外の発言に、また赤くなってしまう。
「返事は?」
「はい」
「元気ない」
「だって、そんなこと・・・嬉し過ぎます」
「あーもうっ!かわいいな~」
こんな会話、好き。