第11章 2月
「ありがとう」
「こちらこそですよ」
「おいで、あおさん」
腕を広げてあおさんを抱く。
「もう。仕事行きたくなくなるわっ」
「私も」
クスリと笑うあおさん。
「もうね。好きとかじゃなくて、そんな単語じゃ表せられないくらいなんですよ。バレンタインデーに限らない。あおさんの全てが嬉しいし、愛しいんですよね」
あおさんの心臓の脈の速さが伝わってくる。
それも、何度も何度も感じたこと。
若い夫婦の私たちは、まだまだですから。
その分キスもできちゃうんですよ?
「んっ・・・」
ホットケーキの味がするキス。
これからお仕事というのに、ダメですね(笑)
止まらなくなるから。
二月のラブラブ、愛しさです。
「お仕事ですよ」
「もう少し」
「いけません」
「なんでよ」
「お仕事」
「はーい」