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アイナナ夢

第7章 4,5(大和視点)




4話の大和視点です。

「ヤマトーーーー」
「おいおいなんだよ」

急に飛びついてきたナギを俺は避ける。
なんかあったなこれは。

「奥から声します」
「奥?どこの事だ?」
「アレ、大和さん知らないのか?」
「だからなんだよ」

主語を抜いて喋るなっての。

「ユーレイですかーー!?」
「幽霊?こんな真っ昼間に?」
「それなんだよ。オレたち謹慎中だろ?なのに誰かが歌ってるみたいでさ」

誰か?謹慎中でも歌いそうなメンバーならいるけどな。タマとか。
心当たりないし、俺がそんなに出入りしてないせいか。

「それでどうして幽霊な訳」
「知らない声デス。ワタシ怖くてトイレ行けません」
「子どもかよ!」
「ヤマト見てきてください」
「どうして俺が」

そんな面倒そうな事。
それに幽霊なんかいるわけないだろ。

「ohーーー!!!ヤマトーーーーひどいでーーーーす!!!」
「落ち着けって!」
「ミツキーーー止めないでくださーーーーい」
「まったく…お兄さん行ってくるわ」

ここに残ってる方が面倒だ。
三月に任せて行くか。

「それでどこなんだ?」
「一番奥デス…無事帰ってくるデス」
「はいはい」

ナギが一人で怖がってるだけじゃないのか?
俺はナギとミツを置いて小鳥遊事務所の奥に移動する。
微かだけど声が聞こえる。

「幽霊…ね」

さらに奥に進むと行き止まりだ。
声がする方を見ると、こんなところに部屋なんかあったのか。

『〜、…〜♪』

扉に耳を近づけると、確かに聞いたことがない声で途切れ途切れだけど声が聞こえる。
声…と言うより歌声。

「これ…MONSTER GENERATiONか?」

聞き覚えのある歌詞が聞こえる。
誰が歌ってるのか興味出てきた。
鍵は…開いてるみたいだな……入ってみるか。

『よし…もう1回』

音を立てないように少し開ける。
あれ、この声…まさか……俺は勢い余ってドアを勢いよく開けた。

『〜〜♪〜ッ!?』
「……?今の…音無?」
『ッ、ぁ…』

やっぱり音無だった。
でもさっきの歌声は誰だったんだ?

「なあ、今の…」
『……』

怯えているのか音無は黙ったままだ。
何か隠してるなこれ。

「お兄さん悲しいなー」

こんな奥の部屋で一人だから見られたくない物でもあるんだろうな。
俺はドアの鍵を閉めて見せた。
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