第11章 告白11 初夜
智「相変わらず汚いかと思ったのに」
ソファに座って ビールを飲む
智「5年前は泥棒入ったみたいな部屋だったのに」
翔「智くん連れ込むために綺麗にしたって言ったら信じる?」
俺の言葉に 一瞬身体を強張らせて
翔「そんなに怯えないで 怖がることはしないよ」
智「…怯えてなんかねーよ」
ビールをくいっと飲み干して
逆に 挑発してくるような視線を送られる
智「…おいらだって 同じだから…」
俺と同じだって そう言いたいの?
あの日から抑えてきた
あなたに対する性的欲求は
1度箍が外れてしまえばもう 抑えることは不可能で
その箍は 多分
ものすごく些細なことで外れてしまう
翔「1本終わったとこで風呂入っておいで お湯は張ってあるから …ゆっくりね」
ノロノロと立ち上がって 浴室に向かうあなた
浴室とは逆方向にある寝室
ベッド脇のサイドボードの引き出しを開け
開封してないローションのボトルを出す
開封はしない
その前に 確認しなくちゃいけないことがある
あなたを 抱きたい
その想いに嘘はない
でも あなたはどうだろう
俺に抱かれたいと思ってる?
俺を抱きたいと思ってる?