第17章 告白17 告白
夜遅くに
智くんは病室に戻ってきた
ひどく疲れた顔で
俺の顔色を伺いながら ベッド脇のイスに座る
翔「智くん…」
智「…とどめさしてくるなんて言って …出来なかった…」
翔「あいつ どうしたの…」
智「事務所の幹部に任せてきた …警察にはいかない そのままおいら達の前からいなくなるようにだけ…」
翔「そっか…」
優しい あなた
きっと あいつのこれからと
あいつの家族のこれからを 考えたんでしょう?
智「翔くんがされた事を考えると それじゃ済まないんだけどな…」
翔「いいんだよ…」
俺は いい 生きているんだから
あなたが あなたのしたいようにしたなら
それで いいんだ
翔「あなたが無茶して何かあったら 俺はどうすればいいの…?」
智「それはこっちの台詞だ 死ぬとこだったんだぞ」
そっと 俺の頬に触れる
戻ってきて やっと触れてくれたね
でも その手は
凍るように冷たくて
翔「心配かけてごめん」
智「もうこんな心配したくない…」
俺は もう大丈夫だから
ちゃんと 話をしよう 智くん
翔「…あなた どうして俺のしようとした事知ってたの? あいつの事も知ってたの?」