第16章 告白16 制裁には制裁を
あれから あいつに動きはない
相変わらず 俺の周囲を嗅ぎ回っているようだけど
こっちだってそうそうボロは出さない
頼んだ女性のほうも
テレビ局に抗議やクレームが殺到したり
それさえも
落ち着いてきつつある
何か こっちから仕掛ける?
いや 焦らないほうが得策だ
智くんとの時間は 楽屋
それでも2人きりになるのを極力避けて
もう 随分智くんに触れてない
痺れを切らした副社長が
ゲラをもとに あいつに制裁を下した
うちのタレントにこんな事があるか
今後 何があってもお宅にネタは渡さない
全力で 潰しにかかる
それが嫌と言うなら
あいつを解雇しろ と
うちの事務所に目をつけられたと
編集部はかなり焦って
すぐさま あいつは解雇になったらしい
暫くして あいつの気配が消えた
やっと 落ち着いて生活出来る
協力してくれた女性と
付き合っている事務所の人間と
食事の場でも設けないと
そう思っていた矢先の出来事だった