第1章 兄弟…
潤side
部屋の中に、俺達の荒い息遣いと、肌のぶつかる音、そして厭らしく聴覚を犯す水音が響いて、俺の腰も自然と揺れた。
「あ、ん…も、だめ…出ちゃう…」
和にイイトコロばかり責められて、俺の中心はトロトロと涙を零しながら、その瞬間を待ち侘びている。
「俺も、そろそろ…ヤバい、かも…」
俺の中で和がグンと大きくなったのが分かる。
「兄ちゃ…、一緒に…一緒が…いい…」
「ったり前だろ? 俺達、兄弟…なんだから…」
「嬉し…」
「ばぁか…泣くな、って…」
和が低く呻いたと思ったら、俺の中がじんわりと熱くなるのを感じた。
そして俺も…和の手の中で熱を弾けさせた。
それと同時に俺は意識も飛ばした。
包み込むような温もりに目を覚ました。
いつの間にか毛布にくるまれた俺の隣には、心配そうに俺を覗き込む和の顔。
「心配した?」
俺が聞くと、和が視線を逸らした。
「別に心配なんか…してないし…」
唇尖らせて言うけど、その顔は真っ赤で…、でも、
「和、俺のこと好き?」
って聞けば、
「嫌い…の、反対」
そう言って和はニヤリと笑って見せた。
「あ、そう言えば和、もうすぐ誕生日だね? 何が欲しい?」
「何もいらないよ、俺、もう貰ったし…”弟”」
和が唇を尖らせ、俺にチュッとキスをした。
「もぉ、ばか…、知らない…」
俺は毛布を頭まですっぽりと被ると、和の胸に顔を埋めた。
プレゼント、何にしようかな…
和の心音を子守歌に、俺はまた眠りに落ちた。
The continuance of this story is
“【BD】Kazunari Ninomiya“