第74章 再び、ふくろう便
「待って、ユウミ!」
『なに、ハリー?』
「追伸、それで終わりじゃないんだ。君にも書いてあるよ」
私は、座り直してハリーに向かって首を傾げる。ハリーは、私に手紙を見せてくれた。
'ユウミ、ご飯をくれてありがとう。とても助かった。それから前に言った通り、君の両親には私の学生時代にとても世話になった。だから、君の助けになりたいと思っている。何かあったら手紙をくれ'
「ご飯ってなんだい?」
一緒に手紙を見たロンが不思議そうに問いかける。
『シリウスが黒犬の時に、クルックシャンクスについていったら空腹で倒れていたの。それで、ご飯をあげたのよ』
3人とも、相槌をうった。
『ハリー、手紙読ませてくれてありがとう。私、行くわね!3人共、よい夏休みをね』
私は、ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人に手を振ってコンパートメントを出ていった。それからは、キングス・クロス駅に着くまでクレア達と仲良く話していた。私はクレア達と共に、9と4分の3番線から柵を通って向こう側へと出て行く。
「「ユウミ」」
『お父さま、お母さま!』
微笑んで声をかけてくれたお父さまとお母さまの方に、私は駆け寄った。そして、そのままお父さまとハグをしてお母さまともハグをする。
「「おかえり、ユウミ」」
『ただいま、お父さま、お母さま』